|
|
2003年6月5日
静岡県知事 石川嘉延様
静岡空港・建設中止の会
代表委員 稲葉 洋
県は昨年から、静岡空港の需要予測の再検討を行いました。その結果、4月に年間利用者数106万人という新需要予測を発表しました。
私たちはこの新需要予測に関して、静岡市、三島市、浜松市から札幌へ行く空港の選択確率は、県民の生活実感からかけ離れているとしました。そしてなぜこの新需要予測が過大となった理由として、@静岡空港を有利にあつかった運賃設定、A他空港を不利にあつかったアクセス時間設定、B他空港を低く評価した便数設定などをあげました(パンフ「県民の実感からかけ離れた新需要予測」参照)。
特に静岡空港の運賃は低く設定されすぎており、札幌便に関して私たちが設定した小松空港との距離按分で求めた通常運賃(34,200円)と、県が東京・名古屋の距離按分で設定した通常運賃(28,200円)は、6000円(東京まで新幹線で行ける金額に匹敵する)の開きがあります。これは利用者数に対して大きく影響し、私たちの感度分析によれば25.7%の利用者数の減少があります。またアクセス時間を一部改善すれば33.8%減となります。こうした影響力の大きい問題を、県民が納得できないまま新需要予測の前提条件とすることは、正確な利用者予測を算出する上でも認めるわけにはいきません。もしこうした前提条件を変えるなら、私たちの感度分析によれば利用者数は70万人程度となり、費用便益比は0.74となります。したがって静岡空港は、莫大な経費がかかるが、県民サービスは向上せず、県財政に赤字をもたらすムダな事業ということになります。
私たちが指摘した他の諸点とも併せて、需要予測を見直すことを下記の通り要望します。
1 需要予測の前提条件を私たちが指摘した点(パンフ「県民の実感からかけ離れた新需要予測」)にもとづいて、需要予測を見直すこと。
(1) 静岡空港の運賃としては、「類似空港」を参考として算出すること。
(2) 他空港へのアクセス時間は、県民が納得できるルートと時間設定をすること。とりわけ羽田を不利に扱う乗換・待ち時間、自動車90分、列車60分をやめること。
(3) 便数の評価において「前泊後泊なし」の原則をやめること。他空港において「前泊後泊なし」のサンプルに限ったのか説明すること。
(4) 全体のモデル式について、詳細に説明すること。その他公開されていないことをすみやかに明らかにすること。
2 もし上記のような需要予測の見直しによって費用便益比が1を切るならば、静岡空港建設を中止すること。
以上